注意! このコンテンツは1級小型船舶免許の学科試験に合格したばかりの,中途半端な知識の管理人が製作しています!管理人独自のやり方等も数多く含まれていると思いますので,勉強がうまくいかなかったり,正しくない知識を身に付けてしまう恐れがありますので,参考程度に留めてください。また,このコンテンツの知識だけでは海図の知識として不十分であるため,必ず専門書やスクールで勉強してください!

製作開始日:2014年02月23日

オリジナル海図150号

このページは「コンパス図と緯度・経度目盛りについて」から話が続いています。初めてご覧になる方は「海図の問題を覚えよう!メインメニュー」からご覧下さい。

今度は経度目盛りを見てみましょう。緯度目盛りがある程度理解できていれば楽勝です。

また,海図の左下から見ていきましょう。

経度目盛りの読み方

左図の,矢印の場所を見ていきます。

「経度」というのはイギリスのある場所を基準(0度)として,東に180度までを「東経」,西に180度までを「西経」と呼んでいきます。東経と西経の「180度」は0度から見て正反対の位置(地球の裏側)になり,同じ線になります。この線を通称「日付変更線」といいます。

日本は「東経」にありますので1級小型船舶免許の海図問題では,必然的に「東経」の話になります。なので,これ以降は「西経」の話は省略します。

読み方・書き方は左図の通りです。緯度の読み方を理解していれば楽勝ですね!

経度目盛りの書き方

書き方のルールも,緯度と同じです。

最後のアルファベットは日本の場合,東(東経)を表す「E」になります。

経度を読み取ろう(1)

それでは早速,緯度の時と同じように海図を使って練習問題をやってみましょう。

矢印部の東経を求めて,メモ用紙に記入してみてください。

(解答は次の行にあります)

経度を読み取ろう(2)

上図の解答 : 134°-46.0’E

では,次の問題です。

経度を読み取ろう(3)

上図の解答 : 135°-02.4’E

だんだん難しくなってきます。頑張りましょう!

経度を読み取ろう(4)

上図の解答 : 134°-37.8’E

まだまだいきます!がんばれー!

0.1’単位で読み取ってくださいね。

経度を読み取ろう(5)

上図の解答 : 134°-40.7’E

あと1問!これでラストです!

最後の問題のヒント

上図の解答 : 134°-56.9’E

はい!おつかれさまでした~!

ここまで理解できれば,緯度と経度の話は残りわずかです!

自船の位置を緯度・経度で表す

今までの練習で覚えた緯度・経度の読み方と書き方を使って,自分の船や灯台などの位置を求めてみましょう。

例えば自船がこのような場所にいた場合を考えてみます。

北緯が30度ジャスト,東経が134度50分ですね!

緯度と経度を同時に書くときの書き方

このときに「自船の位置はどこですか?」と聞かれたら,左図のように記述します。

ルールで重要なのは,必ず「緯度」から記入して,その後に「経度」を記入する!という事です。

1級小型船舶操縦士の試験では解答が選択式なので知らなくても解答するのは可能ですが,「緯度を書いてから経度を書く!」というのを覚えておきましょう。

青埼灯台の位置

上図の船のようにキリが良い位置にいれば緯度・経度を把握しやすいと思いますが,左図の「青埼灯台」のような位置だと正確な緯度・経度を知るのは難しいですよね。

青埼灯台から垂直・水平にきた位置

青埼灯台の緯度・経度を知るには,このようにして灯台から水平の位置,垂直位置の目盛りを読むだけです。

読むだけとは言っても,水平と垂直位置の目盛りを「正確に」読むのは難しいですね。曲がってしまうと数値が変わってしまいます・・・。

そこで!三角定規の出番です!

青埼灯台の緯度・経度を測定し,メモする

三角定規2枚で直角を作る

それではやってみましょう。灯台から水平・垂直の位置を求めるだけですので,コンパス図を使う作業と比べると作業要領は難しくありません。

三角定規の使い方も,今までと同じで特別な事はありません。

2枚の定規をこのように合わせる事で,直角を作れますよね。この直角を利用します。

経度の線に三角定規を合わせる

まずは緯度から測定していきます。

海図には緯度と経度のキリが良い数値のところに,線が引かれていますね。

この線は緯度・経度の目盛りに対して水平・垂直に引かれていますので,この線を利用して平行線を引いていきます。

経度135度ジャストの線に,定規(赤)をこのように当てます。

定規の両端部付近を線と合わせるようにすると良いでしょう。

三角定規の線を利用して合わせる

辺と平行な線が書かれているタイプの三角定規を使っている人は,定規の線と経度の線を合わせると作業がしやすく,正確に合わせやすいと思います。

重要!
三角定規に書かれている線は定規の片面に書かれていると思いますので,必ず線が下側(海図側)になるように置いてください。上側に定規の線がくると,線が海図と密着していないため,見る角度が変わることで誤差が生まれてしまいます。

緯度を知るときの三角定規の当て方

定規(青)を直角になるように当てます。

このときに重要なのは,

  • 星マークの中心を貫通する
  • 定規の先端付近が,緯度目盛りに重なるようにする

という事です。

緯度の線を引く

初めての作業なので,線を引いてみると精度が分かりやすいでしょう。

緯度を求める線を引いた

こんな感じになりました!

青埼灯台の☆マーク中心を貫通し,まっすぐ横に伸びる線が引け,緯度目盛りを通過しました。

あとは,緯度目盛りを読むだけです。

線の位置から緯度を読み取る

線の位置は,このあたりにきていると思います。

このときの緯度は,

30°-20.5’N

になるかと思います。

経度を測る線を引く

同様に,経度も測定していきましょう。

線から経度を読み取る

私の測定では,

134°-51.8’E

になりました!

測定した緯度と経度を記入

緯度と経度を合体して,最終的な青埼灯台の位置は

30°-20.5’N,134°-51.8’E

になりました!

書くときは,緯度から書いてね!

定規が届かないときは

定規が緯度目盛りに届かないときは

例えば緯度の測定を行うとき,海図と定規の組み合わせによっては定規(赤)を経度目盛りに合わせて定規(青)を当てると,緯度目盛りに届かない事もあるかと思います。

これでは計測できませんので,作戦を変えて対応していきましょう。

一つ目の方法は,緯度目盛りに届かなくても構わないのでそのまま左図のように当てて・・・。

三角定規の定規のスライド方法

定規(赤)の当てる位置をこのように変えると,定規(青)が左右に移動できるようになります。

「三角定規の使いこなし」を思い出しましょう。

こうすれば,計測可能になりますね。

緯度の線に定規を合わせる

二つ目の方法です。

これは私が良くやっていた方法なんですが,まず定規(青)を緯度目盛りに重なる状態で置いて,緯度の線に合わせます。

これで定規(青)は水平になりますね。

三角定規をスライド

あとは定規(赤)をこのように当てると定規(青)が上下にスライドできるようになります。

私はこの方法が一番楽に感じました。

オリジナル海図150号

測定方法を覚えたら,同様に他の灯台も測定してみましょう。「練習問題と参考資料集」を印刷した方は,2ページにある「緯度と経度の測定」の表に記入していきます。

解答は,以下になります。

灯台の位置(緯度と経度)の解答

  • 赤岬灯台: 30°-13.0’N,134°-49.0’E
  • 黒埼灯台: 30°-21.5’N,134°-57.9’E
  • 緑埼灯台: 29°-59.1’N,135°-26.0’E
  • 黄岬灯台: 30°-09.9’N,135°-16.2’E
  • 小島灯台: 29°-56.2’N,134°-55.8’E
  • 鹿島灯台: 30°-06.0’N,134°-40.2’E
  • 弁天島灯台:29°-59.1’N,134°-52.3’E
  • 浜埼灯台: 30°-21.1’N,135°-08.8’E
  • 星岬灯台: 30°-25.8’N,135°-20.9’E
  • 馬島灯台: 30°-21.0’N,135°-25.3’E
  • 中島灯台: 30°-16.3’N,135°-26.7’E
  • 黄岬灯台: 30°-09.9’N,135°-16.2’E
  • 白埼灯台: 30°-09.0’N,135°-10.4’E

私が実際に作業したときの測定値は,こんな感じでした!間違ってたらごめんなさい(笑)。 目盛りピッタリにこないで少しズレる場合は,近い方で読んでいきました。

緯度と経度は,こんな感じでバッチリです!