製作開始日:2012年10月3日
「クロスギヤピン」を組み付け。私はこの部品に,グリスを塗った。
レベルワインダーが左右に動くとき,このピンが円周方向に動く構造になっているため。
グリスの塗布が適切かどうかは分らないが。
ピンを入れたらキャップを付ける。
リールによっては,ピンとキャップの間に隙間調整用の座金が,数枚入っているかもしれない。
このリールには入っていなかった。
続いて,「メインギヤ軸」の分解。
まずは「Eリング」を外す。
外す時に無理をするとEリングが変形し,ベアリングの作動に支障が出る場合があるので注意する。
ベアリングを外す。
Eリングが外れていれば,手で簡単に取れる。
次に,このプレートを外す。
このプレートには向きがあるので,忘れないようにする。
もし反対に組むと,本体に組む時にネジ穴が合わなくなる。
2枚の座金を外す。
「スコーピオンメタニウムMg」の分解図を見てみると,この2枚の座金は分解図の部品番号が違うようだ。
分解作業からコンテンツ制作までに日数が経ってしまい,この2枚の座金の違いについて詳しくチェックしていなかったため,同じ物なのか違う物なのかが分らないのだが,このように順番に並べておけば大丈夫だろう。
表裏の向きもあるかもしれないので,向きも合わせて置いておこう。
最後にギヤを外す。
全て分解したら,金属部品はパーツクリーナーなどで洗浄。
ベアリングにはオイルを給油した。
この部分のベアリングはハンドルの回転をスムーズにする役割だと思うのだが,ネットで調べてみたら,このベアリングに給油する時にグリースを塗る人もいるようだ。
スプールのように高速回転する訳ではないのでオイルでなくてもOKという事のようで,私もどちらを給油するか迷ったのだが,ベアリングを清掃した後にグリースを給油した場合,内部まで浸透しにくいのではないかと思って,オイルにした。
私は基本的に,ベアリングにグリースは給油しない。正しい判断かどうかは分らないが。
「メインギヤ軸」の清掃・給油・組み立てが終わったら,リール本体と合体だ。
ネジ穴が合わないときは,プレートの向きを反対にして組んでしまった可能性が高い。
組み付けしたら,「メインギヤ軸」を手で回してみよう。
スムーズに回転すればOKだ。
次に,ピニオンギヤを組み付けしていく。
私はピニオンギヤに,グリスを塗った。
クラッチヨークという白い樹脂部品には向きがあるので注意しよう。
上下の向きが分らなくなってしまった人は「赤メタのメンテ2」の,上から23番目と24番目の写真を参考にするといいだろう。
こんな感じになった。
スプリングを2個のせる。
次は,メインギヤとドラグワッシャーの組み付け。
まずは全てを綺麗に清掃して・・・
ドラググリスを薄く塗りながら,ドラグワッシャーを組み付けしていく。
ここに通常のオイルやグリスを塗るとドラグ性能が大きく変化してしまう(滑りやすくなる事が多い)ようなので,指定のグリスが無い場合は清掃・給油しない方がいいと思う。
ちなみにバスアングラーの中には,この周辺を清掃し,給油しない「無給油組み付け」をする人もいるようだ。
無給油で組み付けするとドラグの滑り出しが非常に少なくなる(完全ロック可能?)ようで,大物が掛かったときはクラッチを切ってスプールを指で押さえる「マニュアルドラグ」でランディングする。
海での使用が多い人は海水による錆を防止する目的で,塗っておいた方がいいだろう。
その場合は,ドラグ機能に関係ない場所にも塗った方が効果が上がると思う。
次はメインギヤだ。
メインギヤの両面(ドラグワッシャーが触れる部分)にドラググリスを薄く塗って組み付けする。
ワッシャーにも塗っているので,薄くでいいと思う。
材質やドラグを使用したときの摩擦の問題だと思うが,古いリールはメインギヤの劣化が目立つ気がする。
このリールも,結構傷んでいた。
ドラグワッシャーが触れない部分にも薄く塗っておいた方が,劣化が防げるのではないかと思う。
ドラグワッシャーにグリスを薄く塗って組み付け。
ドラググリスの説明書には,「フェルトワッシャーには十分にグリスをしみ込ませてください」と書かれている。
ここはフェルトワッシャーなので,清掃後に十分塗りこんで,余分なグリスを取り除いた後に組み付けした。
ワッシャーを乗せる。
下側はドラグワッシャーと摩擦する部分なので,ドラググリスを薄く給油する。
上側は,腐食防止の目的で,非常に薄く塗っておいた。
塗らなくても,たぶん大丈夫だと思う。
こんな感じになった。
「ローラークラッチインナーチューブ」を入れる。
チューブには2つの突起があり,その突起がワッシャーの溝にはまるように組む。
入った。
続いて,本体Bの清掃作業。
綿棒なども使って,隅々まで綺麗に清掃した。
ベアリングに少しサビが発生していたので外そうとしてみた。
細い針金(ベアリング抜ケ止メ)を外し,ベアリングを軽く引っ張ってみたが,抜けなかった。
強く力を掛けるとベアリングが痛んでしまうため,今回は外さないで給油した。
パーミング・カップ(本体B)を取り付けする。
この部分に軸が出てくるので・・・
出てきた軸に,リングを取り付けする。