警告!!このページはマニュアル等を参照した整備の模範的要領ではなく,自分の行った自己流整備の記録です。船外機の整備ミスは命に関わるという事を忘れずに,できるだけプロに任せる事を強くお勧めします!このサイトを参考にした結果による,いかなる事態にも責任は負えません!

組み上げたティラハンドル本体

ここからハンドルの組み付け作業だ。

このハンドルは,既に分解・清掃済み。

ハンドル付け根に入る部品

船外機にハンドルを付ける前に,可動部の部品を清掃・給油する。

この部分はリールのドラグと同様に,ハンドルの上下によって摩擦する部分だ。

長期ノーメンテだった場合は,清掃・給油すればハンドルの動きがスムーズになると思う。

ハンドルに残った外せなかった部品

本当は外れるはずの黒い樹脂部品がハンドルに残っているが,これは組み付けしたものとして話を進めていく。

まずは,この周辺をパーツクリーナーで清掃する。

清掃後のハンドル付け根

きれいになった。

金属部分の表面は,やや腐食が見られた。

ワッシャーにグリスを塗る

黒い樹脂部品は組んだものとして,1枚目のワッシャーに「ヤマハ・グリースA」を給油する。

頻繁に分解する場所ではないと思うので,厚めに給油した。

擦れた後が多い面(写真に写っている面)を上にしてハンドルに付ける。

ワッシャーの摩擦が大きかった部分

2枚目,スプリングの役割をしているワッシャー。

1枚目ワッシャーは,このワッシャーと点接触しており,この部分のグリスが切れていた事もあって擦れた後が多かった。


給油したら,組み付け。

ワッシャーの給油

3枚目のワッシャー。

擦れが多い面は上写真のワッシャーと擦れた跡なので,向き合うように組む。

給油したら,組み付け。

残った部品

残った部品はハンドルを船外機本体に付けてから組み付けする部品だ。


なので,ここまで組んだらハンドルを船外機に取り付ける。

ハンドルを付ける前の船外機

船外機は,こんな状態になっている。

船外機のハンドルが付く部分

ハンドルが付く部分は可動部なので綺麗に清掃。

私はこの金属部分に「グリースA」を給油した。
正しいかどうかは分らない。

船外機にハンドルを付ける

ここから先の作業は1人でやると少し大変(ハンドルを落としてしまったりしやすい)なので,できれば2人いた方がいいと思う。

ちなみに私は嫁が仕事中で息子しか助っ人がおらず,手伝ってもらうと別な意味で大変な事になるため,1人で作業を行いながら写真撮影までやった(笑)。

とりあえず,ハンドルに付いているエンジン停止スイッチの配線を通しながら,ハンドルを付けてみた。

「ハンドルのストッパー」が「船外機のストッパー」の上に乗っかるようにハンドルを入れる。

船外機に仮付けされたハンドル

きちんと取り付けできる事を確認。この状態だとエンジン側のワッシャーやボルトを付ける事が不可能であるため,一旦ハンドルを外す。

ここから先は「知恵の輪」みたいな,「パズル」みたいな作業になるので,段取りを入念に検討する。

私の作業は自己流なのでもっといい方法があると思うが,私の実力以上の事は書けないので,わたしの行った作業要領で紹介していく。

また,少々悪戦苦闘しながら作業したため,適切な写真が少し足りない。なるべく説明でフォローしていく。

ハンドル付け根の構造を解析

今回の作業で一番面倒なのは,ハンドルの根元部分。

ワイヤーを通したりピンの位置に合わせてワッシャーを組んだり,狭い場所でボルトを通さなければならない。

特に配線とワイヤーの取り回しを間違えると重大なトラブルを招くため,慎重に作業したい。


まずはハンドル根元部分の構造を解析すると,こんな感じになっている。

ハンドルに付く部品の構造解析

残っている部品は3つ。あとはボルトだけ。

この中に,1つだけ特殊な形状をしている部品がある。

この部品の形状と,穴・溝の役割を理解する事が最も重要だと思う。

拡大して見てみよう。

プレート状部品の構造

こんな感じになる。

「ボルト穴」がワッシャーの中心に開いている訳ではないのでボルト穴をハンドルに合わせると必然的に「ピン穴」「ピン溝」の位置も決まると思うが,スロットルケーブルは,「スロットルケーブル溝」にはまって位置が固定され,エンジン停止スイッチの配線は,長穴でフリーな状態になる。

スロットルケーブルを配線用の長穴に通してしまうとハンドル上下時に配線と干渉し,トラブルの原因になると思う。

ハンドルを外した時の作業を振り返る

ワッシャーの構造を理解したら,ハンドルを外した時の作業を思い出してみる。

これは分解したときの写真だが,エンジン側の3つの部品を取るためにはボルトをエンジン側に押し込んで作業した。

だから組み付け時は一旦エンジン部にボルトを置いて,3つの部品を取り付けながらボルトを通す作戦にした。

3つの部品をグリスアップ

まずは3つの部品を清掃して,「ヤマハ グリースA」を塗る。

3つの部品を重ねる

3つを合体させる。

配線とケーブルを部品に通す

これは私の段取りが悪かった写真。

最終的にはこのように,ワッシャーに配線とケーブルを通すのだが,この段階で通すと部品は付けにくいし,ボルトも通しにくい。

3つの部品を船外機に付ける

結論として,こんな感じにすれば作業しやすいと思う。
  1. ワッシャーにボルトを通しながら,3つの部品を船外機本体に付ける
  2. ワッシャーにケーブルを通す
  3. ケーブルからワイヤーをある程度引っ張り出し,ハンドルに通す。
  4. ハンドルの回転する部分に,通したケーブルの端部を引っ掛ける。
  5. エンジン停止スイッチの配線をワッシャーに通す
  6. ハンドルを船外機に取り付ける
配線を通すのは後半で良く,前半に入れると動きが制限されて作業しにくい。写真では既に配線を通してしまっているが,後で大丈夫だ。

ケーブルからアクセルワイヤーを少し引き出す

3つの部品とボルトが付いたら,こんな状態にもっていく。

ワイヤーをケーブルから完全に抜いてしまうとヤバくなってしまうが,半分位引き出しても問題は無い。

ハンドルにワイヤーを通す

こんな感じで,ワイヤー端部をハンドルに通していく。

配線とワイヤーの位置関係が重要なので,常に取り回しを意識して通す。


作業もちょっぴり地獄だが,写真を撮りながらの作業はもっと地獄だ・・・。
ハンドルを手に持ってワイヤーを通した方が,通しやすいと思う。

ハンドル内の邪魔な配線をよける

ハンドルの穴が小さい割にはワイヤー端部は頭がデカく,しかも配線が穴をしっかりとディフェンスしている・・・。

ここの「知恵の輪」は,難易度が高い。




私は配線を無理に曲げないように注意しながら一旦ずらして・・・・・

ハンドル内にワイヤーが少し出てきた

頭が出てきた・・・・。

ワイヤーがハンドル内に通った

通りました!



ワイヤーを通すのよりも,写真撮影の方が大変(笑)。