ミニボートを買おう!

ここでは,インフレータブルボートを購入する時のポイントをまとめてみる。

私の中途半端な知識での個人的な考えなので,参考程度に留めて頂きたい。

船舶免許の有無で選ぶ

平成15年の船舶免許制度の改定に伴い,長さ3m未満のボートにトータルで2馬力未満の動力であれば船舶免許と船舶検査が無くても乗れるようになった。正確には,実測全長に0.9を掛けた値が3m未満であればOKなので,ジョイクラフトのボートだと333cmのモデルまで乗る事ができる。アキレスだと,332cmのモデルまでだと思う。

私がボートを買ったとき「全長×0.9」という話を知らなくて,「10フィートのアルミボートは乗れないじゃんか!」と解釈してしまっていた・・・。10フィートは3mを上回る(3.048m)が,船舶免許が無くても乗れるようだ。

私がバス釣りをしていた頃は無かったと思うが現在は11フィートのアルミボートもあるようで,実測で3.33m以下であれば,これも免許不要のようだ。

メジャーなサイズのボートだと,「cm表示は333まで,フィート表示の場合は11フィートのモデルまで」と覚えておけば大丈夫だと思う。

免許不要艇の条件については他にも細かい話もあるようなので,購入時に免許不要艇かどうか確認してください。

重量で選ぶ

私のボートは全長325cmのモデルで,重量は37kg。私は腰痛持ちなので,37kgは限界に近い重量だ。

ボートはデカいほど快適な釣りができると思うが,デカくなるほど重くなってくるのが普通。運搬や片付け,管理が面倒になってボート釣りを辞めてしまわないように,重過ぎないモデルを選んだ方がいいと思う。

腰痛持ちの私の感覚だと,40kgを超えるボートは無理・・・。現在のボートでも結構キツい。

価格で選ぶ

予算が足りなければボート釣りを始められなくなってしまうが,ボート釣りは自分と同船者の命が掛かっているので,激安に走り過ぎない方がいいと思う。

有名ブランドのボートが型落ちや展示品などで安くなっている場合は,お買い得だと思う。

中古品は劣化具合のバラツキが大きいと思うので,十分確認して購入した方がいい。使用頻度が少なくても年数が経っているものは生地が劣化している可能性は高いと思うので,私はあまりお勧めしない。

特にオークションなどで現物を見ない購入は,かなりのリスクがあると思った方がいいと思う。

私の感覚だと,2馬力船外機を搭載する3m超えのゴムボートだと,ボート本体(新品)だけで10万円以上は必要。

また,船外機なども欲しい人はボート&船外機&ランチングホイールのセット商品などが出ているので,セット購入の方がトータル的に見ると,お得だと思う。

2016年10月現在の「アウトドア&フィッシングのナチュラム」だと,こんな感じの商品がある。

ドーリーや高圧ポンプも単体で買うと2万円以上するので,何も無い状態から船外機までを買う人は,セットの方がお買い得だ。

ボートの大きさで選ぶ

船外機を搭載できるボートだと定員が4名位のものが多いと思うが,私のボート(全長325cm)の場合だと,釣りをするには大人2名で限界。私の感覚だと,大人2名で釣りをするには,3m以上のモデルがいいと思う。

1名で釣りをする時は,不必要な大きさよりもコンパクトで管理が楽な,3m以下がおすすめ。

船内の床面(フロア)で選ぶ

私のボートは船内の床部分に空気を入れる「エアフロア」だ。

エアフロアは空気を入れなければならないので組み立てが面倒で,高圧に空気を入れないとフワフワ感もあるのだが,空気室が増えるためボートの浮力が大きくなったり,ボート本体がパンクした時の安心感は大きい。

エアフロアの他には板を使ったモデルや,最近のアキレスなんかだと「アルミフロア」のモデルもあるようだ。

アルミフロアのモデルは重量が重くなっているので,剛性と重量のどちらを重視するかで決めればいいと思う。

私個人的には,エアフロアは安心感が大きいため大好き。パンクさせないように気を使うけどね。

ボートの材質で選ぶ

以前私が使っていたローボートは,メーカーはアキレスで,ボートの材質は「ハイパロン」というものだった。ハイパロンは長寿命を売りにしていたが,確かに年数が過ぎても劣化は少なかった。

現在のアキレスでは「ハイパロン」は廃止されており(メーカー生産終了のため),「CSM」という生地が使われている。「ハイパロン」もCSMの一種のようなので,あまり変わらないのかもしれない。

最近はPVCという材質のボートが多いが,売りは「コストパフォーマンス」と書かれている事が多い。私の所有している「ジョイクラフト:JEL-325」はPVC製だったと思うが,購入して約6年目の現在でも,大きく劣化してきたような感じはしない。

アキレスの場合だと,PVCのモデルは保障期間が1年のようだが,CSMのモデルは5年保証のようだ。

アキレスの保証制度

PVCよりもCSMの方が,耐久性は有利らしい。

メーカーで選ぶ

アキレス・ジョイクラフト・ゼファーボートあたりが有名だが,信頼できるメーカーであれば,どのメーカーでもいいと思う。値段と性能の折り合いがつけばOK。

295cmクラスの船外機対応ボート例

このクラスのボートだと高圧電動ポンプがあると非常に便利(っていうか,無いとツラい)ので,標準添付で安いモデルがあれば,お買い得だと思う。

メーカー別ボート一覧

お店で選ぶ

ボートは高価な商品なので,買ってから後悔しないようにしたい。また,買ってからも修理などが必要になる事があるので,アフターサポートを意識して購入したい。

最近はオークションやネットショップでも簡単に購入できるのだが,店頭で買った方が店員の話も聞けるし,知らない事はアドバイスがもらえる。

初めてボートを買う人ほど,多少高くても店頭購入の方が安心だと思う。

メーカー保証については「材質で選ぶ」にも書いたように,アキレスのCSM素材モデルが5年保証で安心感は高い。ただ,メーカー修理はボートを送らなければならないので,結構な送料が掛かると思う。

今後のステップアップを想定して選ぶ① ~動力のグレードアップ&免許取得~

例えば野池やダムなどで,手漕ぎで釣りをするのなら「ローボート」で十分だと思う。でも,後に「エレキモーターか船外機が欲しいなぁ・・・。」なんて事になったら,ローボートからのステップアップは難しい。

私も最初はローボート&手漕ぎだったのだが,後にハンドコンを付けようとしたら,取り付け部が無いので苦労した。

今はローボートは無くなってしまったが,ハンドコン用のアタッチメント(自作品を購入)は現在でも持っている。

動力を取り付けする予定があるのなら,最初から取り付けできるように設計されたモデルを選んでおいた方が確実。

また,現在免許の無い人がステップアップする場合は,予備検査付きのボートを買っておけば,免許を取って大きい船外機を搭載するときに,船舶検査を通しやすいと思う。

予備検査付きのボートじゃないと船舶検査を通すのが難しいんだと思っていたが,めちゃめちゃ簡単そうに通っている人がいたので,これを見た時は驚いた・・・。

他のサイトでは,強度計算などが容易ではないため予備検査無しのボートでは無理・・・みたいに書いてあったのだが。さすがヤズ太郎さんだ。

ボートによって搭載可能な船外機の馬力も違う。ゴムボートは「2馬力専用艇」も充実しているが,「2馬力専用」なので当然ながら2馬力を超える船外機は搭載できない。後に船外機の馬力をアップしていきたい場合は,最大搭載馬力をチェックして購入しよう。

ちなみに私のボートの推奨馬力は「10馬力以下」となっている(船外機の重量制限もあり)。

今後のステップアップを想定して選ぶ② ~儀装~

私は腰痛持ちで片付けも面倒なので荷物は最小限に留めたいタイプなのだが,ボート釣りを始めると狭い船内を有効に活用するために,本格的な儀装を始める人が多い。

ホームセンターに通って自作するのも楽しいものだが,ネットを見ていると「ゼファーボート」は他のメーカーよりもオプションが充実しているように感じる。いくつか紹介してみよう。

結 論

結局のところは,自分が気に入ったボートが一番だ(笑)。安全に楽しめて,長く付き合えるボートと出会えたらいいと思う。

ちなみに,私は現在持っているボートは非常に気に入っている。今のボートがダメになったら,またジョイクラフトの同クラスを買いたい。

有名メーカーのボート一覧

ボート本体以外の必須アイテム

ミニボートに乗るときに必要になってくる,本体とは別売りのアイテムを紹介していこう。

ライフジャケット


乗る人の命を守る必須アイテム。

写真はウチの息子用のもの。近所の釣具店で買った。

ライフジャケットは船舶検査対応の製品と,非対応の製品があるようだ。

また,最近は落水した時に自動で膨らむ,自動膨張タイプが流行っていると思う。

自動膨張式は高いので,我が家は昔ながらのタイプだ。非常用の笛と,肩部に反射板がついていた。

転落時を想定して,なるべく目立つ色がいいと思う。

アンカー

これはマッシュルームアンカー。3kg~5kg位のものが多く販売されている。

私が購入したのは,3kgだ。オモリは卒業した(笑)。

ヤフオクで,送料込みで3,000円弱だった。

アンカーにもいろいろ種類があるようだが,ゴムボの場合は鋭利部があるとパンクさせてしまう可能性があり危険なので,マッシュルーム型が定番だと思う。

マッシュルームアンカーは,表面が「プラスチック」と「PVC」が多いようだ。同じ重量でもPVCの方がコンパクトらしい。

プラスチックは割れやすいとか,PVCは効きがイマイチとか,ネットにいろいろ書いてあったが,「3kgだと少し軽いかな~」と思って,砂を捕まえやすそうなプラスチックにした。

アンカーとアンカーホルダー,ロープのセットだ。写真のセット(ホルダー込み)だと,1万円位になると思う。

アンカーロープは,引っ張り強度や対候性,比重など,求められる要素が多いようなので,良く分らない人はアンカー用として売られているものがいいと思う。

私が使っているロープはアンカーホルダーに標準添付だったので,詳しい材質は分らない。

ロープの長さは,水深の3倍程度は必要らしい。私のロープは,確か20mくらいだったと思う。

ミニボートでも30m位あった方が,いいんじゃないかと思う。

また,ロープをアンカーに結ぶときは,専用の結び方がある。アンカーに関してはあまり自信がないので,他のサイトでも十分調べて頂きたい。

「アンカーロープの結び方」でGoogle検索する

取り付けると,こんな感じになる。

アンカーホルダーの使い方については「マイボート&儀装」のページを見ていただきたい。

アンカーロープ切断ナイフ

アンカーを使用していると,海底に根掛かりして外れなくなる事がある。根掛かりしたロープを無理やり引っ張るとボートが傾いて転覆する事があるので,ロープ切断用の刃物が必要だ。


ちなみに私はアンカーをロストした事は今まで無いのだが,根掛かりした事は1回だけある。

友人のアルミボートで根掛かりして,ボートの横から少し強く引いただけで船体が大きく傾いて,「これはヤバい!」と思った事がある。

幸いにもボートを少し移動してロープを伸ばし,引っ張る角度と方向を変えたら,すぐに外す事ができた。

ネットでいろいろ検索するとアンカーとロープの間をあえて弱く連結して,根掛かり時に自動で切れるようにしている人が意外と多いようだ。これについては別途コンテンツで紹介しようと思う。

自動で切れるようにしていても,最悪の場合を考えてナイフ携帯は必須だと思う。

ランチングホイール

ボート移動時に使用するタイヤ。これがないと大きいボートは陸上での移動が非常に困難になる。

小型のローボートだと1人でも楽勝で持ち上げて移動できる場合もあるが,大きなボートの場合は持ち上げての移動は地獄。

ボートを引きずると即パンクに繋がってしまうので,絶対に必要なアイテムだと思う。

私の持っているものは,実売2万5千円くらい。ランチングホイールについては「マイボート&儀装」のコンテンツでも紹介しているので見ていただきたい。