ローラークラッチインナーチューブ

「両軸リールのメンテナンス1」からの続き。

ワンウェイ・クラッチを外したら,インナーチューブが本体側に残った。

外していこう。

インナーチューブの向き(下側)

インナーチューブが外れた。

この部品は,ワンウェイ・クラッチの内部に入る部品だ。

この部品は,向きがあるので注意しよう。

このように平らな部分がある方が下側(ギヤ側)になっていて・・・。

インナーチューブの向き(上側)

平らな部分が無い方が,上側(ハンドル側)に入っていた。

この部品の役割から考えると逆向きに組んだからといって致命的なトラブルは起こらないとは思うが,入っていたように組んだ方が間違いない。

インナーチューブをワンウェイクラッチに入れる

向きを確認したら,ワンウェイ・クラッチに入れておこう。

メインギヤを本体から外す

続いてメインギヤを外していく。

この部分はドラグ機構などが組まれているため,複数の部品がくっついている。

メインギヤの表側(上側)

外したメインギヤの裏側を見てみると・・・。

メインギヤの裏側(下側)

こんな感じで,グリスの粘りでくっついて取れてきた。

本体側に残るかもしれないし,途中で落下するかもしれないので注意しよう。

メインギヤの下側に付いている部品

こんな感じになる。

2枚とも向きは無いと思うが,念のため向きを覚えておく。

私のリールは「ストッパーギヤ」にドラグワッシャーの跡が付いていたので覚えやすい。

メインギヤ表側(上側)の分解

続いて,メインギヤ上部のワッシャーを外す。

このワッシャーには恐らく向きがあり,若干湾曲している方が上になっていた。

私のリールはこのワッシャーに「ワンウェイ・クラッチ」が乗っていた跡があったので,向きを覚えやすい。

こういった部品についている跡やキズなども,組み付け時の参考になる。

ドラグワッシャーを外す

最後にメインギヤの上に乗っているドラグワッシャーを1枚外す。

ドラグワッシャーは非常に薄い

このワッシャーは非常に薄くて柔らかいので,壊さないように気をつける。

メインギヤに小さなワッシャーが残っている

ドラグ周辺の部品は,こんな感じ。

シマノのベイトリールと同じような感じだ。

メインギアの上にワッシャーが1枚残っていた。外すのを忘れていたので,外しておく。

リール本体側に付いているスプリング

本体側は,こんな感じ。

だんだん残り部品が少なくなってきた。あと少しだ,頑張ろう。

2つのスプリングを外す。たぶん2つとも同じ部品で,上下の向きは無い。

手で取るだけでOK。

ピニオンギアを外す

ピニオンギアを外す。真上に持ち上げると,プレートと一緒に取れてくる。

外したピニオンギア

こんな感じで一緒に管理するといいだろう。

ピニオンギアと一緒に外したプレート

プレートには向きがあるが,違う向きで組み付けするとピニオンギヤが本体にうまく付かなくなるので,分からなくなる事はないだろう。

メインギア軸の固定ボルト2本

続いて,ハンドルが付いていた軸を外していく。

軸の一番下にベアリングがあり,ベアリングとネジが付いているプレートも一体になって取れてくる。

このプレートの下に小さいワッシャーが1枚入っていて,プレートを上げたときに落下させてしまったので注意しよう。

詳しくは,続きを読んで。

ハンドル軸を外す

ネジを外してハンドル軸を外すと・・・。

軸を外した時に本体側に残るワッシャー

本体はこんな感じになる。

矢印部にワッシャーがあり,これがハンドル軸を外すときに軸側にくっついて取れてくる事がある。

ハンドル軸を外す前のワッシャーの位置

ハンドル軸を外す前に戻ってみると,落下しやすいワッシャーはココにあるのが分かる。

本体側に残っている外れやすい部品

本体は,こんな感じになった。

この地点で多くの部品がグラグラ状態になっているので,本体を傾けたりクラッチを操作したりしないこと。

特に矢印部のプレートとスプリングが外れやすいので,最初に外していこうと思う。

スプリングを外す

スプリングが引っかかっている部分をつまんで軽く引っ張るだけで・・・。

外れたスプリングとプレート

こんな感じで外れる。

スプリングは向きがある。

引っ掛ける部分の大きさが明らかに違い,反対向きに組もうとするとキツいため,向きを覚えやすい。写真の向きで正しい。

クラッチレバーの動作切り替えスイッチ

本体は,こんな感じになった。

続いてクラッチレバーの動きを変える,このレバーを外す。

スプリングが引っかかっているが,レバーを上に上げるだけでOKだ。

外したレバー(スイッチ)

こんな感じ。

スプリングは,本体側に残った。

スプリングの向きを覚えておこう。

クラッチカムを外す

次に,このデカい部品を外していく。

この部品はクラッチレバーと連動して動く部品であるため,矢印部がクラッチレバーに刺さっている。

写真ではピックを差し込んでいるが,この場所はドライバーなどを掛けやすいように穴が開いているので(メンテナンス用の穴かどうかは分かりません),まずはここに掛けて持ち上げるきっかけを作る。

部品が斜めになると各部に引っかかりやすいので,垂直に上げていくのがポイント。斜めになったら低いところを軽くこじって,極力垂直をキープする。

外したクラッチカムとスプリング

2つの部品が外れた。

クラッチレバーを外す

上写真の部品が外れるとクラッチレバーは完全にフリーな状態になるため,すぐに取ることができる。