魚群探知機用に使っていたバイク用バッテリー

2014年7月のこと

この前の釣行で,魚群探知機が全く動かなくなるというトラブルが発生。

乾電池で動かしてみたら正常動作したので,たぶんバッテリー関係のトラブルだと思って点検してみた。

電圧は,たったの6V・・・。

バッテリー本体の電圧を測ってみたら,たったの6ボルト(本来は約12V)・・・。

バッテリーは使わないで放置しておくと少しずつ電気を失っていく「自己放電」という現象が起こる。

私は出船回数が少ない人間なので,自己放電には気をつけていた。使っていない季節でも時々充電していたので自己放電ではないと思うのだが,いつの間に・・・・。

私が初めて買った魚群探知機「HONDEX HE-51C」の頃から使っていたバイク用バッテリー。ついに寿命を迎えてしまったようだ。

私が作ったコンテンツを振り返ってみたら,このバッテリーは2010年9月頃に新品で入手したもの。だいたい4年くらい使用してきた事になる。

このバッテリーは頂き物なのであまり文句は言えないが,魚探用としては大きすぎで,重量も重かった・・・。その分容量を気にしないで使ってこれたんだけどね。

今回は貰えるようなバッテリーは無く,自分で買うしかない。なので新しく買うバッテリーを選ぶにあたって,魚群探知機に使うバッテリーについていろいろと考えてみた。これから魚探のバッテリーを選ぼうとしている人のために,私の試行錯誤を紹介していこうと思う。

まずは私が使用している魚群探知機「ホンデックス : PS-501CN」との相性が良いバッテリーを選ぶに当たって知りたい事がいくつかあったので,メーカーであるHONDEX(ホンデックス)に質問をしてみたので,実際のやりとりを簡略化した文章で紹介してみよう。

ホンデックス:PS-501CNに関する質問(PS-500C共通)

質問1
魚探本体に乾電池を入れた状態で外部バッテリーを接続すると,電気の消費はどのようになるのでしょうか?

回答
バッテリーと乾電池が並列状態となるため,電圧の高い方から消費されていきます。

これは先日の釣行で新しいバッテリーを使ったとき,本体に乾電池を入れたままにしていた事を忘れていたため聞いてみた。2電源を同時に接続したままでも,特に問題はないようだ。

ただ,両方とも中途半端に電気を消費してしまいそうですね。


質問2
魚探のスペックを確認すると,出力が100W,消費電力/電流が約2.4W 0.2A/12V と書かれていますが,トータルでどれ位の電力が消費されるのでしょうか?

回答
魚探の出力は瞬間的なパワーを出す単位であり,消費電力とは関係ありません。消費電力は表示の通り,約2.4W 0.2A/12V です。

そもそも私自身が魚探の「出力」というものをしっかり理解していなかったので質問してみた。振動子から超音波を出すときの電力だと勝手に思っていたのだが・・・・違うのかな?

カタログスペックには出力と消費電力がそれぞれ書かれていて,消費電力ってトータル的なものなのか出力は別計算なのかを知りたかった。総合して2.4Wという事で良いようだ。

消費電力(W)は電圧(V)と電流(A)を掛けたものなので,12Vと0.2Aを掛けて2.4W。

12Vの電源を繋いで一般的な設定と使用方法で魚探を動かすと,魚探へは約0.2Aの電流が流れる,という意味だと思う。魚探の設定(液晶の輝度や超音波の発射回数など)によって消費電力は変わるので少々不明な点もあるが,一つの目安になると思う。


質問3
「PS-501CN バリユーセット」にはバッテリーが標準で付属しており満充電で約30時間の連続使用が可能との事ですが,このバッテリーの容量はどれ位になりますでしょうか。

回答
オプション品のバッテリーの容量は7.4Ahです。

30時間駆動できるバッテリーの容量が分かれば1つの目安になると思って聞いてみた。
回答では「時間率」が書かれていなかったので細かい部分までは分からなかったのだが,ネットで写真を見ながらいろいろ調べてみたら,バリユーセットに付属しているバッテリーは「パナソニック製 LC-P127R2J」なのではないかと思う。

このバッテリーのスペックを調べてみると,容量は20時間率7.4Ahとなっている。「時間率って何?」は後ほど。


質問4
PS-501CNは電源電圧:DC11~14Vと書かれていますが,電圧が低下したときは何V位でシャットダウンするのでしょうか。

回答
定格電圧は11Vですが、実際は9V付近まで動作いたします。
ただしこれは個体差がありますので、正確な数値ではありません。

電源が落ちるときの電圧ってあらかじめ決められて設計されているものだと思ったら,そうではないようだ。

でも9V付近まで動作するなんて驚き!意外と粘り強い。


魚探の事でホンデックス(本多電子株式会社)に質問したのは今回が初めてだったが,非常に丁寧な対応をしていただいた。本多電子さん,ありがとうございました。

この解答を参考に,どんなバッテリーを選べば良いのかを考えてみようと思う。

今回購入したバッテリーのスペック

GSユアサのYT4L-BS

まずは私が今回購入したバッテリーの紹介から。

今回購入したのは「GSユアサ」というメーカーの「YT4L-BS」という製品。バイク用だ。

バイク用12Vバッテリーの中ではかなり小さく,重量はたったの1.4kg。

今回購入したバッテリーGSユアサ:YT4L-BS

amazon(アマゾン)で購入して,私が買ったときの値段は2253円。送料は無料だった。

その他のバッテリー一覧

バッテリー本体

箱の中から出してみた。

今まで使っていたバッテリーと比べると,大きさも重さも3分の1くらい!めっちゃ快適!

でも容量が小さいし,どれ位もつのかが疑問(笑)。

バッテリーの端子部

このバッテリーは「制御弁式」などと呼ばれるタイプで,バッテリー液の補充が不要なタイプ。

なのでバッテリー上部は液を入れられる構造になっておらず,そのぶん液が漏れにくく作られている。

バイク用のバッテリーは横に倒して搭載できるものもあるが,この商品は横倒しできないバッテリーだ。

プラス端子とマイナス端子の形状は配線を噛ませるのが得意な構造で,魚探の配線を付けやすい。

バッテリー新品時の電圧は12.6V

購入直後の電圧は,12.6Vだ。

YT4L-BSの高さ寸法

高さは,約9cm。

YT4L-BSの幅は

長さは,約11cm。

YT4L-BSの幅は約7cm

幅は,約7cmだ。

魚群探知機用バッテリーをオリジナル収納ボックスに入れてみる

とりあえず今までのバッテリーを入れていたケースにバッテリー本体を倒さないで収納できるようなので,このバッテリーには大きすぎるのだが暫くの間,このケースを継続利用する事にした。

バイク用の鉛バッテリーは衝撃に対してデリケートなので・・・・

ゴムシートを敷いて完成!

ケースの下に厚めのゴムを敷いて衝撃緩和。

効果があるかどうかは分からないけど,もらい物のゴムが余っていたから気休めに(笑)。

バッテリーの容量を考える

魚群探知機メーカー「ホンデックス」からの回答から,私の魚群探知機「PS-501CN」は12V電源に接続した場合,約0.2Aの電流が流れる事がわかった。

このデータを基にして,私が購入したバッテリーではどれ位の時間を使う事ができるのかを考えてみよう。

このバッテリーの容量表示

このバッテリーの容量はカタログスペックによると「12V 3Ah (10時間率)」となっており,本体にも表示されいる。

このバッテリーの容量表記は「0.3Aで10時間使うことができる」という意味だ。

バッテリーの容量は「時間率」という話が絡んでくるので,初めて聞く人にとってはちょっと分かりにくいかもしれない。少し突っ込んで考えてみよう。

自動車用バッテリーの容量表記は一般に「5時間率」「10時間率」「20時間率」などで表され,「決められた時間,何Aの電流を流し続ける事ができるか」みたいな感じで表現される。

このバッテリーは「10時間率で3Ah」という容量表記。3Ahの「Ah」は「アンペア・アワー」と読み, アンペア(電流)とアワー(時間)を掛けるという意味。この表記からこのバッテリーの容量を計算してみると,

0.3A × 10H = 3Ah

となるため,「0.3Aで10時間使う事ができる」という意味なのだ。

電流の数値を知りたいときは「容量の数値÷時間率の数値」で求める事ができる。

私がこのバッテリーを魚群探知機で使用する場合,0.2A前後の電流で使う事になると思うので,10時間率の電流である0.3Aよりも少ない。なので今までの話から単純に考えると「10時間以上は確実に使える」という事になる。

バッテリーの使用限界

このバッテリーをスペック通りに0.3Aの電流で10時間使ったとすると,10時間後のバッテリーは使用限界になっている訳なんだけど,その「使用限界」とは一体どういった状態なのか,少し突っ込んで考えてみようと思う。

今回買ったバッテリーは,新品の完全充電状態だと約12Vの電圧を持ってる(正確な値は12Vよりもやや高い)。そしてその電気を全て使い切ったとすると最終的には0Vになる訳なのだが,バッテリーは0Vまで使用すると致命的なトラブルが発生してしまう特性があるため,本来の性能を維持するための使用限界の電圧があらかじめ決められている。

ちなみに本来の性能を維持できる使用限界値の電圧は一般に,10.5Vまでとなっている(細かい話は省略)。

バッテリーの性能を維持するために,使っていいのは満充電(約12V)の状態から約10.5Vまで・・・。なのでバッテリーの容量を表すときの「0.3Aで10時間使うことができる」という表現は,「10時間後は約10.5Vになっている」という事になるのだ。

続きはまた今度・・・。